dhbr:最終兵器は虚構を構築すること 安宅和人×伊賀泰代
「腐る経済」を読んでいるタイミングで出会ったインタビュー記事。
両極の考え方を知るのは、自分の中で反芻するので面白いな。
http://www.dhbr.net/articles/-/4633?page=2
・「イシュー」と「ビジネスイノベーション」は、「へそ」と「虚構」
安宅:日本での僕のサイエンスの師匠の一人である大石道夫先生に「サイエンティストは一流とothers(その他)でできている。一流にならなかったらまったく意味はない」と研究を始めた頃、言われたんだよね。一流とは、分野そのものや、領域の背骨をつくっていくような人。それに対して普通の人は、一流がつくった背骨の間の枝葉の部分の絵を描く人。
人月の神話の喩えで「猫踏んじゃったしか弾けない人間を500人集めてもショパンの曲は演奏できない」と同じだ、これ。
伊賀:世の中を進歩させていくのが新たな虚構の提言だとすると、今の社会常識を一生懸命覚えることではなく、壮大な新しい虚構を妄想するために発想を解き放つことのほうが大事ですよね。そして時代遅れになった虚構がアップデートされることで、社会の生産性が一気に上昇する。
安宅:そうですね。虚構を生み出す力が生産性を高める最後のカギになると思う。これが先ほどのあるべき姿の見極めにおいても、解を出すのも大変な問題解決においてもカギになります。
安宅:虚構が投資を生む。夢が投資を生む。素晴らしいよね。
伊賀:ですね。
安宅:ついに人間は、夢を羽ばたかせる力を得たんです。
伊賀:“今日の便利”を作ってくれる力だけでなく、夢を語り、夢を実現する力が評価されるというのは、ほんとにいい時代。