【読後メモ】“茶坊主”ばかりの自民党が崩壊するシナリオ
田原総一朗の政財界「ここだけの話」より
大統領選のような仕組みでなく、日本の「小選挙区制」でもアウトサイダーがトップを獲れるのかな。このシナリオに賭けてみたい気持ちは勿論あるけれど。
アウトサイダーが必ず現れる
一体、どうすればいいのか。こういった状況は、いつまで続くのか。
昨年の米大統領選挙では、政界の完全なアウトサイダーだったドナルド・トランプ氏が勝利した。共和党の主流派と言われていた候補は、軒並み大敗した。
フランス大統領選で決選投票に進んだ極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン氏も、同じく有力候補の中道系独立候補のエマニュエル・マクロン氏も、実のところ政界のアウトサイダーだ。
フランスでも米国でも、従来の政治を担ってきた政治家ではなく、アウトサイダーたちが国民から支持されている。
自民党一強はいつ崩れるか
安倍政権の高支持率は、いつまでも続かない。様々な経済人たちに「今の景気はいつまで続くのか」と聞くと、「せいぜい2019年までだろう」という声が多い。景気が落ち込み、政治への不信感が募り、「ポスト安倍」の待望論が出てきた時に、トランプ氏やルペン氏のようなアウトサイダーが現れるのではないかと僕は見ている。
自民党はスキャンダルが続いているが、それは支持率の低下には繋がらない。理由は、野党がだらしないからだ。つまり、自民党に代われる政党がない。今の民進党では、政権交代を実現できないだろう。国民は、かつての民主党政権時代の落胆を覚えているから、自民党の支持が落ちたとしても、民進党政権にはならない。
「自民党一強」が崩れる可能性があるとすれば、それはアウトサイダーの出現によるものだと思う。今の自民党は、その可能性を想定していないだろうが、僕は十分あり得るシナリオだと考えている。