fact beats dreams

「理念なき行動は凶器、行動なき理念は無価値」だってさ

【読後メモ】地域ブランドデザイン集

佐藤卓さんのあるべきかたちを徹底的に深堀っていく姿勢は研究者のようです。 さまざまな角度でほしいもを解剖し、概念を徹底的にあぶり出す、文化人類学的なデザインプロジェクト。当たり前に見えるものの背景にある奥行を解き明かす手法は、人はどこにでも好奇心を掘り起こせるのだということを思い出させてくれます。

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http://www.hoshiimogakko.com/hosiimo_top.html

WBSより「学費無料の大学の仕組み」

WBS より「学費無料、学生ローンを解消する新しい大学の仕組み」

べレア大学@アメリカ 農場や工場を大学が持ち、学生が働く。時給5ドルほどを学生に払い、肉や商品を大学ブランドで一般販売して収益を上げる。 アメリカでは、学生の6人に1人、約4,420万人が学生ローンを抱えている。

【読後メモ】“茶坊主”ばかりの自民党が崩壊するシナリオ

田原総一朗の政財界「ここだけの話」より

大統領選のような仕組みでなく、日本の「小選挙区制」でもアウトサイダーがトップを獲れるのかな。このシナリオに賭けてみたい気持ちは勿論あるけれど。

business.nikkeibp.co.jp

アウトサイダーが必ず現れる

 一体、どうすればいいのか。こういった状況は、いつまで続くのか。

 昨年の米大統領選挙では、政界の完全なアウトサイダーだったドナルド・トランプ氏が勝利した。共和党の主流派と言われていた候補は、軒並み大敗した。

 フランス大統領選で決選投票に進んだ極右政党・国民戦線マリーヌ・ルペン氏も、同じく有力候補の中道系独立候補のエマニュエル・マクロン氏も、実のところ政界のアウトサイダーだ。

 フランスでも米国でも、従来の政治を担ってきた政治家ではなく、アウトサイダーたちが国民から支持されている。

自民党一強はいつ崩れるか

 安倍政権の高支持率は、いつまでも続かない。様々な経済人たちに「今の景気はいつまで続くのか」と聞くと、「せいぜい2019年までだろう」という声が多い。景気が落ち込み、政治への不信感が募り、「ポスト安倍」の待望論が出てきた時に、トランプ氏やルペン氏のようなアウトサイダーが現れるのではないかと僕は見ている。

 自民党はスキャンダルが続いているが、それは支持率の低下には繋がらない。理由は、野党がだらしないからだ。つまり、自民党に代われる政党がない。今の民進党では、政権交代を実現できないだろう。国民は、かつての民主党政権時代の落胆を覚えているから、自民党の支持が落ちたとしても、民進党政権にはならない。

 「自民党一強」が崩れる可能性があるとすれば、それはアウトサイダーの出現によるものだと思う。今の自民党は、その可能性を想定していないだろうが、僕は十分あり得るシナリオだと考えている。

 

読書記録:ニコニコ哲学(3/4)

126 参入障壁があって、数が少ないっていうのは重要ですよ。

128 才能は希少性ですね。 才能のレベルがとても高くても、競争相手がたくさんいるジャンルで認められるのは大変ですよね。(中略) 多様性のない社外っていうのが、一番厳しい世界なんですよ。ひとつの指標で競争させられるわけですから。

※そうか、多様性って属性のバラエティーよりも、指標のバラエティーが重要なんだ。色んな人種の理系エリートの集団よりも、単一人種の強みがバラバラな集団の方が「多様性が高い」と言えるのでは。

147 目的を持つっていうのは、人間の生きるための手段ですよね。それで、僕は、「やりたいこと」以外にも、人間が生きるための指標ってあると思っていて。僕は、プライドや自尊心の方が、より本能的なものだと思ってるんですよね。これは、「やりたいこと」がない人でも持っています。(中略)プライドや自尊心がなくなったら、人は起きて飯を食って寝るだけの生き物になってしまうでしょう。

プライドや自尊心の根底には、「承認欲求」があると思うんです。これはさらに本能的なもの。

149 「世の中を変える」ということに対するスタンスって、「必死にがんばる」はおかしいと思います。論理的に考えた美学において、醜くないスタンスは「愉快犯」しかないんです。変わらなくても別にいいけど、変わったらおもしろいじゃん、だからやる。それが僕にとっては一番倫理的に正しい、というのが結論です。

一生懸命がんばるのが正しくないというより、「一生懸命がんばるのが正しい」という価値観が正しくない。

だって、本当に欲しいものは承認だったり、優越感だったりしたはずなのに、それをこじらせている。

日本の賢い人っていうのは、だいたい省庁、商社、金融業界にいるんです。商社の人に話を聞いたとき、「僕らはなにも持っていないし、なにも生み出せないけれど、唯一持っているのがリスクを回避する能力なんです」と言っていました。 金融業も、資本主義の仕組みに寄生して利潤をあげるっていうことですよね。

でも、楽をして生きるほうがよくて、夢を追いかけるのはダメなのかっていうと、そこに「美学」ってものが出てくるんだと思います。

読書記録:ニコニコ哲学(2/4)

「独占せよ」と言うピーターティールと、目的は違うけど主張が一緒という面白さ。

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オープンになるほど多様性は減っていく

もし、ジブリみたいな会社が100社あったら、その中で競争し合うので、みんなが“表面上”見たいと思っている作品しかつくれませんよ。たとえば、『天空の城ラプュタ2』とか。

でも、ジブリみたいな会社は1社しかなくて、ジブリがつくったものが見たいというお客さんがたくさんいるから、作品に多様性が生まれるんです。

もし、ゲーム会社が1社しかなくて、なにを出しても売れるんだったら、クリエイターは好きなものをつくりますよ。

―― 出版とかラジオとかテレビなどの従来メディアでも、初期のころは新しいクリエイターがたくさん生まれていたんですね。

そうだと思います。そしてUGCも商業コンテンツも同じで、活躍できるクリエイターの枠が決まっています。オープンなマーケットが突然現れると、初期に成立した自由な環境のイメージが強くて、オープンだからチャンスがあると思い込んでしまう。でもそれはオープンだから、ではないんです。

―― なるほど。荒れ地に最初に入植した人と一緒ということですね。

そうそう。ただの先行者メリットなんですよね(笑)

―― 起業と同じで、クリエイターになりやすい時代に、突出したクリエイターになるのは、大変なことなんですね。

オープンなマーケットになると、参加者が増えて、結果的にみんな等しくチャンスが減っていきます(笑)(中略)ネット全体となると、完全にオープンなので、新規参入は難しいですよね。

―― たしかに、よく考えるとわかりますよね。たとえば、今から有名ブロガーになるのって大変ですよね。(中略)まだ芸能界のほうがポッと出や、活躍する入り口があるかもしれませんね。

賞をとるとか、ドラマの主役に抜擢されるとか。芸能界は閉じたマーケットですから。そうでないオープンなマーケットほど、勝つのは難しいんです。

読書記録:ニコニコ哲学(1/4)

コンテンツを客寄せの道具にしない

29 コンテンツをつくらないプラットフォームは、最初はとりあえず、既存のプラットフォームよりも安くコンテンツが手に入る場所にするんです。そして、プラットフォーム自体の競争力を強くしようとする。オープンなプラットフォームっていうのはそうなっちゃうんですよね。みんな自由とか公平とかよくわからない倫理観でオープンを支持するけど、本当はそんなの地獄でしかないんです。

誰もやらない大変なことに、ビジネスチャンスがある可能性が高くなった。大変なことって、徒労に終わることもよくあります。徒労に終わらないような大変なことを探す。

・クリエイティブを再生産できる組織について

31 人に依存すると思いますよ。(中略)超会議とか将棋電王戦とか、目立つ企画を立ち上げられる人はやっぱり一握りですから。

―― そういう方って、いい企画を最初から立ち上げることができるんですか?

最初からというか、会社が小さいときって人がいないから、やったことがない人にやらせることになる。そういう何もないところから道を切り開く経験をした人はとてつもなく伸びることがある、と思います。やっぱり先輩がいると、なかなか成長しないんですよ。先輩がいないというのは、人が成長するために一番いい環境です。まあ、うまくいかないこともたくさんありますけど。

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「しょうがないな」と思われるポジションをつくる。

―― 自由度を高めるのは、会社としてのクリエイティビティを担保するためなんですか?

ポジティブに言えばそうですね。それよりも「官僚主義に陥らないようにする」というほうが近いかな。

―― つまらなくならないようにする。

そうです。会社が大きくなると、否応なしにことなかれ主義になっていきますから。

―― たしかに。クレームが来てもいいというのは、ことなかれ主義の真逆ですよね。

「チャレンジを奨励する、失敗を褒める」カルチャーを築こうとするなら、クレーム耐性は必須だし、こういう考えが根底にないと矛盾を来すな。

68 優秀なクリエイターは論理的にコンテンツをつくるんです。その中で希少性を高めるために、感性を利用することはあります。 思いつきで企画を立てる人の言うことを、エンジニアは聞かなくなります。彼らを説得するためには、企画の正当性を説明するためにすごく明晰な論理が必要。

98 「思想を持たない」ことが重要だと思ったからです。(中略)思想を持っていると、正しいと考えている方向に運動を始めちゃうじゃないですか。そういうことは一切やめようと。偏った意見も、偏ってない意見も、流せばいいんですよ。 以前、僕が「垂れ流す」と言ったら、何人かの新聞記者に無責任だって怒られたんですよ。その人たちの主張は「そんなことをしたら、権力のいいように報道されてしまう。情報は正しいように変えて報道するのがジャーナリズムというものだ」ということなんです。

※この発言は凄いな。凄く危うい。 権力を握る者、影響力を持つ者は、自身を神聖化できるのか、構造上。この隣り合わせの誘惑を抗う努力をしないと、簡単に「裸の王様」になっちゃうね。

昨晩、NHK BS の『国際報道』で見た、「トランプ批判の報道がトランプ大統領を誕生させた」ことに葛藤するNEWYORK TIMES の編集長とは対称的だな。